マジックの歴史 海外では
古代の呪術師や予言者が根源ではないか、と言われる方もいますが、 娯楽としてのマジックの起源は、今から4000年以上も遡るようです。
エジプトのベニハッサン村に、紀元前2500年頃のものと推測される洞窟壁画があります。絵は、「カップ・アンド・ボール」と呼ばれる、カップの中でボールを消したり出現させたりするマジックの様子が描かれており、その頃が始まりではないかと言われています。(この絵はマジックではないと否定される学者もいらっしゃいます。)
奇術が古代から行われていたのは事実でしょう。
古代の集団では、リーダーは不思議な力を持っていることで、一般人とは違うということをアピール出来、統率力に繋がっていたと推測されています。このような奇術は、「原始奇術」や「ピザー・マジック」と呼ばれます。
そしてマジックは、エジプトからヨーロッパへと広がっていきますが、中世の西ヨーロッパではキリスト教に奇術は「黒魔術」、マジシャンは「魔法使い」とされ、迫害されました。
魔術と奇術は違いますが、非常に近い関係だと言われます。英語のmagicは両方の意味を持っています。またマジシャンはドイツ語で「マギ」と言い、これは「賢い人」という意味もあるようです。権力者にとって、影響力の大きかったマジシャンは不都合だったのかもしれません。
近世では、旅芸人が大道芸として披露していたマジックが、舞台マジックへと変化し、ステージマジックが誕生しました。19世紀後半、ステージマジックは大変流行したようです。
その後現代では、数々のマジックが開発され、人々を楽しませています。